早生まれの子にはYouTubeを見せよう!早生まれベビーの育て方

早生まれベビーのパパママ 必読!

1月から3月に生まれた、早生まれの子は不利とよく聞きますが本当でしょうか。同じ学年でも4月生まれの子と比べると3月生まれの子は約1年もの差があります。ですから、脳の発達や体の大きさは早生まれの子の方が遅くなるのは当然のことです。勉強に遅れをとらないか、体が小さくていじめられないか、などと心配になることも多いと思います。では、私たち親ができることは何でしょうか?今回は早生まれベビーのパパママに是非知って欲しい、非認知能力(内面の能力)と家で出来る対策について研究結果をもとにお伝えしたいと思います。

“Month-of-Birth Effects on Skills and Skill Formation” 
Shintaro Yamaguchi, Hirotake Ito, Makiko Nakamuro 
CIRJEF-Series CIRJE-F-1153, CIRJE, Faculty of Economics, University of Tokyo. July 2020 

「生涯の学びを支える「非認知能力」をどう育てるか」
無藤 隆
ベネッセ教育総合研究所「これからの幼児教育」18-21, 2016

早生まれと非認知能力

まず「非認知能力」とは聞き慣れない言葉ですが、どんな意味なのでしょうか?IQなどで数値化される目に見える能力が「認知能力」である一方で、社会性や協調性、目標を達成する力など目に見えない能力が「非認知能力」と呼ばれています。実は、その非認知能力が早生まれの子にとって重要なキーワードなんです。

早生まれの子は遅生まれの子に比べて、認知能力と非認知能力の両方で低い傾向があるそうです。労働経済学専門の山口慎太郎教授らの論文によると、早生まれの子は勉強や読書をしている時間が長く、遅生まれの子よりも塾に通っている子が多いそうです。反対に、スポーツや芸術に費やす時間が短く、先生や同級生との関係も乏しいそうです。なぜ長い時間勉強しているのに認知能力も低いのでしょうか?親がテストの点数や成績で評価される認知能力に力を入れて一生懸命、勉強させているのかもしれません。しかし、実は認知能力の発達には非認知能力が関係しているんです。

なぜ非認知能力が重要なの?

発達心理学・教育心理学の専門家、無藤隆教授は「認知能力と非認知能力は絡み合うように伸びる」と述べています。非認知能力が土台となり、その上に認知能力が培われるそうです。どれだけ勉強しても土台となるものがなければ、力が発揮できません。非認知能力は小学校以降の学習の土台となるため、幼児期から小学校低学年に育成させるのが効果的だそうです。では、どのように非認知能力を育成、向上させたらいいのでしょうか?

Marina

小学校入るまでにしっかりした学習の土台を作って置きたいですよね。

非認知能力を育てるには?

非認知能力を育ててあげたいと思っても、具体的にどうしたらいいのでしょう。子ども達は遊びを通して、非認知能力を高めることが出来ます。無藤教授は、環境保育者の声かけが重要だと述べています。環境づくりにおいては「子どもが興味をもって自然と遊びが発生する」ように整えてあげるのが良いそうです。無藤教授は、様々な種類の積み木や絵本を置いておいたり、ペットボトルや牛乳パックの廃品を用意しておくことを例として挙げています。そうすることで、子ども達は自発的に工夫して遊べるようになるそうです。

さらに、保育者の声かけが非認知能力を育てる上で重要です。子ども達は保育者との対話をとおして興味を高めたり深く考えたりするそうです。無藤教授は例として実際にあった氷の話を挙げています。ある園で氷を見つけた園児たちに保育者が「良かったね」としか声をかけなかった場合、一通り遊んで終わりです。しかし、保育者が対話の中で「氷をとっておきたい」「明日も作りたい」という声を引き出し「どこに置いておこうか?」「どうすれば明日も氷ができるかな?」と問いかけることによって子ども達の活動を広げることができると無藤教授は言っています。

これらの例から、親は自然と遊びが発生する環境を整え、子どもへの声かけや問いかけを気をつけることが重要だと分かります。子ども達は遊びを通して自分の関心・興味があるものに取り組み深く考えたり、粘り強く試行錯誤したりすることによって非認知能力を高めていることを覚えておいてください。

【実践編】親ができる環境づくりと声かけ

非認知能力が育ちやすい幼児期に、家で出来ることは何でしょうか?環境づくりに関しては、テレビゲームや玩具などを買い与えるよりも、画用紙や空き箱などの廃品、ペンやはさみといった創造したものを作ったり、工夫して遊べるものを用意してあげればいいと思います。

Marina

環境づくりは家でもすぐ出来そうだけど、声かけは難しそう。

一番簡単で効果的な声かけは、疑問形で話しかけることだと思います。親は子どもに問いかけ、一緒に考えればいいんです。例えば、積み木で遊んでいて高く積めたら「すごいね!高く積めたね!」と褒めるだけじゃなく「どうしたらもっと高く積めるかな?」「倒れにくくするにはどうすればいいかな?」と疑問形の声かけをしてみてください。そこから、子どもが自分で考え始め、行動に移し、試行錯誤するきっかけになると思います。初めは疑問形の声かけを親も意識しなければいけませんが、習慣になれば無意識に会話の中で出来るようになります。

【実践編】ダブルで伸びるYouTube活用術!

最後に実践編として、非認知能力と認知能力の両方が伸びる方法をご紹介したいと思います。幼児期の子どもに、あまり動画やYouTubeを見せたくないという親も多いと思います。しかし、使い方次第で非認知能力を育てる教材にもなるのです。例えば、子どもがサッカーを始めてリフティングに興味を持ち始めたとします。親は練習に付き合ってあげることができますが、根気よく続けるモチベーションを維持するのは難しいです。

そこで、YouTube動画でプロのサッカー選手のリフティング動画を見せてあげて、憧れの気持ちを抱かせたり、同世代で上手な人の動画を見て、自分も挑戦したいと取り組む動機を明確にします。そして、どうやったら上手にリフティングをできるようになるか、一緒に考えましょう。目標に向かって自分で考え行動し、試行錯誤することで非認知能力が高まります。そして練習の成果として、目標が達成できたら自然と認知能力も伸るので一石二鳥ですね。サッカーだけでなく、スポーツや芸術、科学など興味があるもの全てに共通して使える方法です。

YouTube活用方法

1)YouTubeでプロや上手な人のビデオを見せる。
2)憧れや挑戦したい気持ちを抱かせる。
3)どうやったらプロに近づけるか一緒に考える。
4)目標に向かって試行錯誤する。(非認知能力が高まる
5)目標が達成できる。(認知能力も伸びる

今はYouTube動画で昔より簡単にプロの技を見ることができます。親が手取り足取り教えるよりも、動画を見た方が分かりやすく子どもの為になる場合もあります。動画を見せるだけではなく、問いかけて一緒に考えることを忘れずに活用してみてください。

まとめ

  • 早生まれの子ほど非認知能力の育成が重要。
  • 非認知能力は勉強(認知能力)の土台になる。
  • 幼児期から小学校低学年に育成させるのが効果的。
  • 環境づくりと保育者の声かけが非認知能力を育てる。
  • 親は疑問形で問いかけ、考えさせる対話を習慣化させる。
  • 非認知能力と認知能力、両方とも伸ばすにはYouTubeが活用できる。

今回は早生まれと非認知能力についてご紹介しました。日本の学校に通う限り、1月から3月の間に生まれの子は遅れを感じるかもしれません。しかし、テストの結果や成績、数字で表れる能力にばかり目を向けるのではなく、内面の能力を育ててあげることが私たち親が出来ることだと思います。幼児期に子どもが自分で深く考え、粘り強く取り組める姿勢を身につけることができれば、自然と認知能力も伸びるでしょう。疑問形の声かけを習慣化し、遊びを通して学ぶ子ども達を見守ってあげましょう!